満月の夜に魔女はワラう 第一部 新月の微笑
「炎は熱いなんて常識は捨てちゃえばいいのよ。」

綾香はそう言いながら部屋の明かりをつけた。

「さぁ、今日はここまでかな。もう10時。」

誠が見上げた時計は10時過ぎを示している。






月明かりに照らされた誠の部屋。

部屋の中には煙草の煙と仄かな燐と木の匂いが舞っていた。
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