満月の夜に魔女はワラう 第一部 新月の微笑
立ち上がった誠はコンクリートに軽く打った頭を振り、痛む背中に気を払いながら自分をぶっ飛ばした相手に視線を移した。
見た目は華奢そうな女だ。
そこから考えれば手にしている槍で自分をぶっ飛ばしたわけではないだろう。
というか、男を槍で数mも飛ばしてしまうほどの腕力があるような女など想像したもくない。
ならば、何か特殊な力を使ったのだろうか。魔法の様な…。
そうであるなら、自分は引っ込んで対応は綾香に任せた方が良い。
…と、いつもの誠なら判断しただろう。
が、誠の一つのモットーがそれを妨げた。
それは至ってシンプル。
「やられたらやりかえす」
誠は赤々とした炎を拳に宿し歩き出した。
見た目は華奢そうな女だ。
そこから考えれば手にしている槍で自分をぶっ飛ばしたわけではないだろう。
というか、男を槍で数mも飛ばしてしまうほどの腕力があるような女など想像したもくない。
ならば、何か特殊な力を使ったのだろうか。魔法の様な…。
そうであるなら、自分は引っ込んで対応は綾香に任せた方が良い。
…と、いつもの誠なら判断しただろう。
が、誠の一つのモットーがそれを妨げた。
それは至ってシンプル。
「やられたらやりかえす」
誠は赤々とした炎を拳に宿し歩き出した。