満月の夜に魔女はワラう 第一部 新月の微笑
1-Ⅱ
ビー。
チャッ。
地方の小さな美術館。
その脇の小さな窓にペタペタとガムテープが貼られていく。
辺りは静まりかえっている夜。空では満月が静かに輝き仄かに地上を照らし出している。
黒い三角ハットに背中の中程までの黒いマント、黒いTシャツに黒いレザーのホットパンツ。
見た目的には一言で言って魔女系のキャラクターのコスプレであるが夜では闇に紛れて目立つことはない。
しかしながら一切、染められていない黒髪は肩ほどでサワサワと揺れ、白い顔にはチョコんとベッコウ色の渕のメガネが乗っている。
そこだけを見ればそこそこ美少女と言っても差し支えはない。
「こんなもんでいいかな?」
魔女っ子はある程度ガムテープを貼り終えると足元のトートバックから小振りのトンカチを取り出した。
「よっ」
魔女っ子は掛け声と共に窓に向かいトンカチを振り降ろした。
ガッ。
鈍い音と共にガラスは窓枠から外された。
魔女っ子は割れたガラスの隙間から内鍵のロックを外した。
数分後、魔女っ娘は美術館の中にいた。
地方の小さな美術館、そのセキュリティは決して厳しいものではなく玄関にに防犯用のアラーム、これは玄関の鍵が不正に開かれないと鳴らない。
他の防犯装置は皆無と言っていい。
「これね。」
魔女っ娘はある展示物の前で足を止めると微笑んだ。
チャッ。
地方の小さな美術館。
その脇の小さな窓にペタペタとガムテープが貼られていく。
辺りは静まりかえっている夜。空では満月が静かに輝き仄かに地上を照らし出している。
黒い三角ハットに背中の中程までの黒いマント、黒いTシャツに黒いレザーのホットパンツ。
見た目的には一言で言って魔女系のキャラクターのコスプレであるが夜では闇に紛れて目立つことはない。
しかしながら一切、染められていない黒髪は肩ほどでサワサワと揺れ、白い顔にはチョコんとベッコウ色の渕のメガネが乗っている。
そこだけを見ればそこそこ美少女と言っても差し支えはない。
「こんなもんでいいかな?」
魔女っ子はある程度ガムテープを貼り終えると足元のトートバックから小振りのトンカチを取り出した。
「よっ」
魔女っ子は掛け声と共に窓に向かいトンカチを振り降ろした。
ガッ。
鈍い音と共にガラスは窓枠から外された。
魔女っ子は割れたガラスの隙間から内鍵のロックを外した。
数分後、魔女っ娘は美術館の中にいた。
地方の小さな美術館、そのセキュリティは決して厳しいものではなく玄関にに防犯用のアラーム、これは玄関の鍵が不正に開かれないと鳴らない。
他の防犯装置は皆無と言っていい。
「これね。」
魔女っ娘はある展示物の前で足を止めると微笑んだ。