満月の夜に魔女はワラう 第一部 新月の微笑
「こんばんわ。」

森の中の小さな広場、そこだけ太陽の恩恵を与えられなかったかのように草木も生えていない。

そんな場所に魔女glasses witchは一人で佇んででいた。

「どっちがアタシと戦うの？まさか二人供ってわけじゃないわよね。」

glasses witchはクスリと小さくニヒルに笑った。

「いつも通りいくぞ。俺が一人で闘る。」

黒衣の男が千草に向かい言う。

千草は静かに頷いた。
決まり事の様に。


チェーンは基本、二人一組で任務に付く。

しかし実際に魔女と戦うのは一人だけ。

魔女は組織はあったとしても行動するのは単独。

一の魔を相手にするのは一の使徒。

それが掟だ。

神の力は魔の力には決して負けない。それが彼らの信である。

そして、もう一人の役目は戦った者が負けた場合、負けた者を殺すこと。

彼らの力は神の力。魔の力に負けることはあってはならない。

魔の力に負けることは神への信仰が足りないから。心に魔が存在するからだ。

それも掟である。
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