36.8℃の微熱。
心の底からって感じで、ちょっと同情の目もして言うユカちゃん。
「これ食べて元気出してね」と、タコさんウインナーを2匹おすそわけしてくれた。
「ごめんね、隠し事してたみたいになっちゃって。ユカちゃん、俺様が好きだって言ってたからさ、あの、その・・・・」
「ううん、そんなことないない!じゃあ、浅野君と図書館に行ってるのは数学を教えてもらってる、とか? 居残り対策?」
「うん」
「そうだったんだぁ。はぃはぃ、そういうことかぁ・・・・。で、さっきの話に戻るわけだね!」
「え・・・・うん」
てっきりあたしは隠し事をしていたのを咎められると思っていた。
いい気だってしないし、あたしたち友だちじゃないの? って、言ってくれなかったことを悲しむと思った。
あたしだったらそうだもん。
「浅野君にドキッ!塾の先生にまたまたドキッ!むふふ・・・・茜ちゃんも忙しいねぇ」
けれどユカちゃんは全然そんなことはないみたいで、すごーく楽しそうに・・・・というか、面白がるように笑っている。
う、なんか嫌な予感・・・・。