36.8℃の微熱。
 
王子に送られたメールはあんなんだったし、あたしに来ていたメールも同じようなもので。

とてもじゃないけど、それを意識しないなんてできっこなかった。

たぶん、お互いに・・・・ね。


すると───・・。


「江ー田ーちゃーん」

「ギョエッ!!」


いつの間にいたのか、王子と一緒のところを今一番見られたくない相手があたしの肩に手を置いた。

塾に背を向けて立っていたのが間違いだったんだ、迫り来る魔王の気配に全く気づかなかった。

ドンマイ、あたし・・・・。


「江田ちゃぁん、授業サボって居残りだけしに来たのぉ〜?」

「そそそ、そんなことは・・・・」

「こういうのなんて言うか分かるぅ? アホンダラっいうんだよ」

「・・・・ごもっともなことで」

「あとでどうなるか分かってんだろうねぇ? ハンパないよ?」

「ヒィッ!」


イーヤー!! こ、殺されるっ!!

めちゃくちゃ不機嫌じゃんよぉ!!

肩にかかる先生の手の圧力がどれだけ不機嫌かを物語っている。

ズシリと重たい・・・・。
 

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