36.8℃の微熱。
そうして見つめ続けること5分。
この作戦は、あたしにとってものすごく辛いということに今さらながら気づいたのだった。
なぜかというと・・・・。
「み、見ないでくださいよ」
「江田ちゃんが見るからでしょ」
「・・・・!!」
「・・・・フッ」
じーっ。じーっ。
あたしだけ冷や汗ダラダラ。
見つめ返すなバカ先生っ!鼻で笑うなアホ先生っ!・・・・心がポッキリ折れちゃうからっ!!
と、なぜか対抗意識を燃やした先生に見つめ返されていたからだ。
「なんなの? 実験って。前に約束したって誰と? それ、俺が知ってる人なわけ?」
「いやぁ誰でしょう・・・・。実験なんて言いましたかねぇ、あたし」
「言った。聞いた。誰? 何?」
ぎゃー!! ザ・失敗。
先生の男の部分を見つけるどころか、質問攻めにあってしまった。
これじゃあ、身がもたなくなるのはあたしのほう。下手こいた!
「ととととっ、友だちが・・・・」
「友だち? それって女の子?」
「ああああ、当たり前です!」