36.8℃の微熱。
 
「う〜ん、そうだなぁ」


そう言うと、ユカ様は今度はグラスのアイスティーをストローでくるくるかき混ぜはじめた。

今のあたしの顔、よっぽど腑に落ちないって顔してるのかな。

ほとんど悩まないユカ様には珍しく、あたしが理解できるようにと時間をかけて慎重に言葉を選んでいるようだった。


その間、あたしはなんだか妙にソワソワしてしまって、全然落ち着かなかった。

期間限定の彼氏には何か特別な理由があるはず、だからちゃんと聞かなきゃ!とは思うものの。

もしそれがヘビー級だったら・・・・と考えると気が気じゃない。

あたしに受け止めきれるのかと考え込むユカ様に不安が募った。


それから少しして、考えがまとまったようで顔を上げたユカ様。

話そうと口を開きかけたわずかな隙に、あたしは“よし、どーんと来い!”と気合いを入れてユカ様の目をじっと見つめた。

何もできないかもしれないけど、ユカ様は大事な友だちだもん。


「あのね、簡単に言うとね」

「うん・・・・!」


でーんと!ででーんと!

カモン、ユカ様!
 

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