36.8℃の微熱。
 
それから少しの間、ここは行くべきなのかどうなのか、ご飯を食べながら考えていた。

せめておとといくらいにメールが来ていたら、一応心積もりというものができたと思うんだけど。

でも緊急事態だし、無理な話。


「どうしようかなぁ・・・・」


なかなか返信が打てない携帯とにらめっこをしながらポツリ。

あたしの頭の中では、海の家のバイト=水着を着るってイメージ。

なものだから、こんな貧相な体をお客さんにさらすことになったら・・・・と思うと気が滅入る。

うぅっ、なかなか成長してくれない胸の膨らみが切ない。


そうして悩んでいると、お母さんがおもむろに立ち上がった。

そして仏間に駆け込んで・・・・。





チーン!


「茜が薄情な子に育ったのは私の育て方が悪かったのでしょうか。ああ、お父さん!」


・・・・。

また始まったよ、お母さん。だからお父さんは死んでないってば。


「おら、オカンがまた暴走してるぞ。ったく、誰も茜の幼児体系なんか見ねーって。海でも山でもとっとと行け。バカたれ」
 

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