36.8℃の微熱。
だから、等身大のユカ様が見られてホッとしたんだよね。
あぁ、同じなんだなぁ、って。
それに何より、恋の悩みを一番にあたしに打ち明けてくれたことが心から嬉しくて。
昨日のあのメールだって、パニック状態の中でも一番にあたしを頼ってくれて。
あたしにこれから何ができるか分からないけれど・・・・。
だけど、ユカ様の恋を応援する気持ちだけは、誰にも負けないくらい強く持ち続けていようと思う。
「好きだけど・・・・はぁ。お姉ちゃんとの勝負が・・・・はぁ。プリンの恨みは強し・・・・」
そう決意を固めたあたしの横で、ユカ様は海を見ながら独り言とため息ばかり。
ここまで来てまだあの特大プリンのことが忘れられないとは!
さすが、としか言いようが。
でも。
「ねぇ、ユカ様」
「んー?」
「あたし思うんだけど、お姉ちゃんとの彼氏勝負より、本当に好きな人と幸せになれたほうがずっとステキなことだと思うよ?」
「え?」
「プリンもサトルさんと食べたほうが絶対おいしいって!」
「茜ちゃん・・・・」