36.8℃の微熱。
「・・・・あ」
でも、次の瞬間、気づいた。
海水浴客で汚れる浜を、ゴミを集めてきれいにしていることに。
お辞儀をしているように見えたのは、それくらい捨てられているゴミが多いってことだ。
ペコペコ、テケテケ、本当にひっきりなしに歩いては拾っている。
その拾ったゴミをどうするのかと思えば、少し考えてからジャージのポケットに詰め込む先生。
ここからでも分かるくらい、みるみるうちに両ポケットがパンパンに膨らんでいった。
ポケットにも入らなくなると、今度はさっきよりも長く考えてから着ていたTシャツを脱いだ先生。
首周りからゴミが落ちないよう、そこがうまくふさがるように両袖を2回結んで・・・・うん。
ゴミ袋の代わりにするみたいだ。
「また裸になっちゃって。もぅ、海の家に戻って取ってくればいいのに。服汚れちゃうじゃん・・・・」
その姿を見て、先生ってまさかの天然!? なんて思ったけど。
でも、ムダにいい体をまたもや見せられて・・・・いや、覗き見して。
不覚にもちょっとキュンときた。