36.8℃の微熱。
好きか嫌いか
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「茜ちゃん!茜ちゃん!」
「ん〜・・・・」
「もうお昼だよ、起きてよっ!!」
「・・・・まだ寝るぅ〜」
「お・き・ろ!起きろったら!」
「ウソッ!? もうお昼!? ・・・・しまった!一食逃した!!」
「・・・・あのねぇ」
結局、日の出とともに寝たあたしはお昼まで起きなかったらしい。
ユカ様に叩き起こされて、やっとのことで目を覚ました。
眠い目をこすりながらユカ様を見ると、昨日のマリアンヌさんさながらの仁王立ち。
一瞬にして眠気が飛んだ。
「先生は起きるまで寝かしとけって言ってたけど、いくらなんでも寝すぎでしょ!」
「ハイ、スミマセン」
「暇だからって、先生、浜でボランティアだよ。いいの? 塾の先生にそんなことさせちゃって」
「ボランティア?」
「そう。店の商品を売ってくれてるの。あたしが見ただけでも、もう5回もナンパされながら」
そう言うと、ユカ様は“ほら”と窓の外を顎で指した。
あたしも急いで外を見てみる。