36.8℃の微熱。
浜に着くと、お姉サマ集団5人に取り囲まれながらも先生がナンパを断っている場面に遭遇した。
やんわりと、でも確実に“迷惑ですので”と断っている。
遠くから見たときは女の子集団に見えたけど、近くで見るともう少し大人な感じだ。
しかも先生より年上っぽい。
「俺、実は先生なんですよ。俺としても、こんなかわいい女の子たちに声かけてもらって、嬉しい気持ちは山々ですが・・・・。学校にバレたらまずいんで。ゴメンね」
「え〜っ!! そんなの黙ってたらバレないって!焼きそばなんか売ってないで遊ぼうよ〜」
「でもですね、どこで誰が目を光らせているか分かりませんし。今だって本当はヒヤヒヤしてるんですよ。勘弁してください」
「ツレないの〜、先生〜」
こんなに困っている先生、あたしが泣いたとき以来かも。
ナンパは断りたい、かといってお客さんも無下にはできない・・・・いやはや、難しい役どころだ。
場合によっちゃ、人並み以上に顔がいいのも考えものだよなぁ。
よかった、あたしはフツーで。
・・・・あ、でも、ちょっと切ない。