36.8℃の微熱。
 
けれど・・・・。


「ぎぃやぁぁぁああ!!」


次は正真正銘、心からの叫びだ。

倒れたあたしを介抱してくれた先生にはものすごく感謝、こんなステキなベッドに寝かせてもらえたのもかなり嬉しい。

ましてや先生の部屋にいるだなんて“キャー!!”と小踊り気分。

───が、しかし。


「うっさい!今度はなんだよ」

「ふふふふ、服が・・・・あたし、自分の制服着てない!! しかもなんで先生んちなの!? なんであたしんちに行かなかったの!?」


そうなのだ!

よくよく今の自分の格好を見てみると、どうしたってあたしには大きすぎるTシャツを着ていて。

下は、あたしにはズボンサイズの先生の短パンに変わっていて。

・・・・脱がされてるッ!


それに、先生は黒丸に乗って来たのだから、わざわざここに運ばなくても・・・・直接あたしの家に届ければよかったワケなのだ。

なんかコレ、おかしくない?

すると。


「なに言ってんの。江田ちゃんちに行ったさ、そりゃ。でも留守だったの、仕方ないだろが」

「え?」
 

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