36.8℃の微熱。
 
そんなことをあれこれと思っていると、クラスメイトたちが登校してきて徐々に教室が賑やかになりはじめた。

その中でひときわ賑やかなのは、もうお友だちがたくさんできているらしいユカちゃん。

鞄を置きに、あたしの前の席である自分の席に近づいてきた。


「おはよう!」


あたしは、勇気を出してユカちゃんに声をかけてみた。

昨日はあんな感じだったけど、できることなら友だちになりたい。

すると・・・・。


「あ、おはよ〜。昨日はあんな態度取っちゃってゴメンね。どう? 携帯は見つかった?」


ニコッとかわいい笑顔とともに、おはよ〜って返してくれた。

しかも、謝ってくれたり携帯の心配までしてくれちゃって・・・・。

なんていい子なんだ!


「ううん!あたしこそモタモタしちゃってゴメンね。携帯ね、ちゃんと見つかったんだよ」

「ホント!? それはよかった!家に帰ってから悪いことしたなぁって思ったんだけど、謝りたくても連絡先も知らなくて・・・・」

「いやいや、あれはあたしが!」

「ううん、こっちこそ!」
 

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