36.8℃の微熱。
オトコの立場
───*。゚
それからしばらく経った、秋も徐々に深まりつつある10月上旬。
あたしの心配事は思いもかけない形で明るみに出ることになった。
その日は朝からユカ様の機嫌がすこぶる悪くて、あたしでさえ話しかけるのが躊躇われるほど。
授業中も、何度もシャーペンの芯を折ってはカチカチカチカチ!
ものすごいスピードでシャーペンの頭を連打しては出た芯をまた折る、を繰り返していた。
「あの〜・・・・もしかして今日、女子の日だったりする? あんまり痛むなら保健室行こうよ」
やっとそう話しかけられたのは、お昼休みに入ってから。
でもそれも、こんな形。
あまりの機嫌の悪さに“何かあったの?”と直接的に聞けるような雰囲気じゃなかった。
するとユカ様は、ギロリとあたしを睨みながらお弁当に入っていたプチトマトを噛み潰す。
・・・・おお、おっかないぃ〜!!
「女子の日じゃないよ!あのバカザルがヒドいこと言ったの!」
「バカザル?」
「サトル!“ル”を抜いてサル!バカだから“バカザル”!!」