３６．８℃の微熱。

　
「前々から、あれっ？　って思うところはあったの。けっこうな頻度で会いに行ってるのに、サトルの反応が薄いっていうか」

「うん」

「でもさぁ、好きなんだもん」

「うん、そうだよねぇ」


頑張りたいよね。

振り向いてもらいたいよね。

うつむいて唇をキュッと噛んだユカ様はなんとも切なげで、その表情があたしとダブって見えた。


あたしもいまだに先生からなんの返事ももらえていない状態で。

“気持ちはしっかり頂きました”から一つも進展していないから。

キツいよね、いろいろと。


「んでね、アホ面でヘラヘラ笑うもんだから頭きちゃってさ････。“ちょっとは好かれてるかもって考えろよバカヤロー!!　好きじゃなかったら会いに来ないよっ!!”って言いながら殴っちゃった」

「あれま」

「そしたらね、思いのほかふっ飛んじゃって。痛そうだったなぁ」

「そんなことが････」

「うん」


だから機嫌が悪かったのね。

ユカ様も“酸っぱい青春中”なんだね････お互い、けっこうしんどい日々なワケかぁ。