36.8℃の微熱。
「まぁ、強情って、意地が強くて自分の考えを押し通したり曲げないって言葉だから、あんまりいい意味では使われないけどね」
「え、そうなんですか?」
「そう。知らない?」
「へ、へぇ〜。勉強になるわ〜」
なんだ、じゃあ“意地っぱり”がもっとひどくなった感じを指す言葉なワケ? 最上級的な。
ん? となると、あたしってかなりの強情っぱりだってこと?
ショック!!
あたしとしてはそこまでじゃないと思っていたんだけど・・・・はぁ、先生には“意地っぱり”より“強情っぱり”に見えていたのね。
ううっ、痛恨ナリ。
「でも、時にはそれが必要なときもあるんじゃないの?」
「え?」
「女の子に頼る形になるのは男としてどうかなって思うけど、言ってもらって覚悟が決まることだってあるし。ケースバイケース」
またあたしの心を見越した先生はそう言ってタバコの火を消した。
「はぁ、なるへそ・・・・」
「そういうコトだから、江田ちゃんはユカ様の気持ちをうまく告白の方向に持ってってやりな。きっと彼も覚悟が決まるよ」