36.8℃の微熱。
そうして電話を切ったところで、ちょうどあたしが乗る電車がホームに入ってきた。
乗ると、あたしはドアに近い位置に立って、流れていく景色を眺めながら先生やユカ様、サトルさんのことを思う。
先生との関係は告白の前とちっとも変わらないけど、それがかえってよかったなって思ったり。
これでユカ様に元気が戻ったらいいなとか、サトルさんにも自分の気持ちに素直になってほしいなと思ったり・・・・。
デートの帰りなのか、違う高校の制服を着たカップルが仲良く手をつないで電車に揺られる姿に、そう遠くはないだろうユカ様とサトルさんを重ねてみたりもして。
1人で勝手に微笑ましくなって、ついつい頬が緩んでしまった。
ユカ様たちは、歳の差や大学生・高校生という立場さえ越えてしまえば、このカップルみたいにラブラブできるだろうから。
早くそうなったらいいなって。
そう思うんだ、あたし。
「・・・・茜ちゃん、あたし、今日サトルにリベンジしてくる!」
ユカ様が告白のリベンジを決意したのは、それから1週間後。