36.8℃の微熱。
 
注文したものが出来上がったらしく、細田さんがあたしたちの前にトントントンとラーメン2つとチャーハンを置いた。

チャーハンには、あたしも取り分けられるように小さめのお皿とレンゲも用意してくれて。


「・・・・いただきますっ!」


細田さんの至れり尽くせりなおもてなしに、あたしはチャーハンをお皿に山盛りに盛り、レンゲにも山盛りにして大口を開けた。

その次はラーメンだ。

パキッ!と箸を割って、豪華に麺をすすりスープもガブガブ飲む。

熱々だって関係ないの。

からかわれた腹いせに、腹の虫がおさまるまで食べ続けたいのだ。


「あ、こらっ!もう食うな!皿に戻せ!俺のぶんがなくなる!」


その様子をしばし見ていた先生だったけど、あたしの食べるスピードが異様に早いため、目に見えて減っていくチャーハンにただならぬ危機を感じたらしく。

そう言って、またまた大盛りで取り分けようとしていたあたしの手をガシッとつかんだ。


直後。

バチッ!バチバチッ!

先生とあたしの間に火花が散る。

チャーハン戦争勃発だ!
 

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