36.8℃の微熱。
 
『うん、あたし。ゴメンね、報告入れるの遅くなっちゃって』

「ううん、いいの!先生とチャーハン戦争してたところでね、ちょうど冷戦状態だったから」

「あはっ、何それ〜!」

「まぁ、いろいろとね。へへ」


電話の向こうから聞こえてくるユカ様の声は、リベンジをしに行く前と変わらず明るい。

結果はだいたい分かってはいるけど、その声に心底ホッとする。


「・・・・で、どうだった?」

『うん、グフフッ。サトルがね、真剣な顔して言ってくれたんだ。“俺、頑張るところを間違えてたみたいだ。好きならその気持ちに正直にならなきゃな”って!』

「てコトは・・・・?」

『イエス!サクラ咲きました♪』

「うひょーーーーーっ!!」


ユカ様やった!! バンザーイ!!

・・・・あたし、こんなに嬉しいの生まれて初めてかもしれない!

親友の恋が実った!!

ああ、なんて素晴らしい!!!!


『んもぅ。茜ちゃん声デカすぎ。鼓膜破れるかと思ったよ〜』

「だってぇ!」

『でもありがと♪』

「うん!」
 

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