36.8℃の微熱。
 
それから少し他愛ない話をして、ユカ様との電話は終わった。

最後に『先生にも“ありがとう”って伝えておいて!感謝してますって!』と言伝を預かって。


「先生・・・・!!」


まだ興奮が冷めないままに、携帯を胸に抱いて先生を見る。

きっとあたしのしゃべる内容から結果は分かったと思うけど、喜びを分かち合う仲間がほしくて。

なんなら抱き合ってその場をクルクル回りたいくらいで、そういう気持ちを込めて先生を見た。

そうすると、先生は“みなまで言うな”とあたしを手で制して、少し呆れた顔で言う。


「分かってる分かってる。うまくいったんだろ? あの2人」

「はいっ!!」

「よかったじゃん」

「はいっ!! 夢のようです!!」


本当に本当に、本当に、ユカ様は頑張っていたから・・・・。

想いが報われてあたしも幸せ。

心がふんわり温かくなって、自然に顔がニヤけてきちゃって、わけもなくキャーッ!!って叫んでしまいたいくらい。

それくらい、あたしにとってユカ様とサトルさんのカップル成立は興奮することだった。
 

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