36.8℃の微熱。
 
「昨日2人でマックにいたとこ、どうやら宇佐美さんたちに見られてたらしいんだ」

「・・・・え、サトルさんと?」


うん、と頷く王子。

ユカ様たち、昨日あたしたちの近くにいたんだ───その事実に体中の血の気がサーッと引く。

きっとあたし、とんでもないことをしていたんだと思う。

先生が好きだと言っておいて王子と2人きりでお茶だなんて、ユカ様が怒るのも頷ける。


「それで教室に入ってくるなりあんな感じ。宇佐美さん、俺がまだ茜を諦めきれてないんじゃないかって。ごめん、余計なことした」


本当に申し訳なさそうな顔をしてもう一度「ごめん」と謝る王子。

あたしはブンブンと首を振って、それは違う!と抗議する。


「謝るのはあたし。ユカ様に誤解させたのも、浅野君が問い詰められたのも、全部あたしのせい」

「そんな・・・・」

「ううん、あたしが悪い。ゴメンね、こんなことに巻き込んじゃって・・・・。ほんとゴメン」


そうだよ。

ユカ様に限ったことじゃない、全部あたしが悪いんだよ・・・・先生とのことも、何もかも。
 

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