36.8℃の微熱。
 
・・・・っていうか、これだけ騒いでいればクラスの注目を集めないはずがないんだよね。

ホント、何してるんだろ。

クラスメイトの野次にも似た応援を受けながら、あたしは久しぶりに心の中で“アレ”をつぶやく。

ドンマイ、あたし・・・・。


それからしばらく追いかけっこが続き、もうなんでこんなことをしているのか分からなくなった頃。

いつの間に来ていたのか、バンビが「コラッ!」と出席簿であたしたちの頭を軽快に叩いた。


「お前ら3人はまったくっ!」

「「「すいません・・・・」」」


怒られるときまで仲のいいあたしたちは同時に声が重なる。

そんなあたしたちをジロリと見下ろすバンビは、ホトホト呆れたという顔で一つため息をつくと今度はクラス中を見渡した。


「ほかの奴らもだ、廊下の端まで聞こえてたぞ? クラス全員仲がいいのは結構!だが、騒ぐなら静かに騒げ!苦情は全部俺に来るんだ!勘弁してくれ!」


そんな無茶苦茶な。

静かに騒げるワケないでしょ! てか苦情が嫌だからって・・・・本当に教師なのかしら、バンビ。
 

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