36.8℃の微熱。
 
なんだソレ。

あたしにとっちゃ、ほほぅ〜で済まされることじゃないのにっ。

資格取得とかスポーツで優秀な成績を収めるとか、あたしには無理だから、せめて皆勤賞くらいはって・・・・。

卒業式で表彰される夢は、入学早々砕けてなくなった。


「そんなことよりココ!当てはめる数字が間違ってる。このまま計算しても答え出ないよ」

「・・・・っ!!」


先生はギャーギャー騒ぐあたしをうっとうしそうに見て、それから問題用紙をトントンと叩く。

凡ミスだ!!


・・・・っていうか、そんなこと!?

先生にとったらそんなことなんだろうけどさ、ちょっとくらい“悪かったよ”ってくだりがあってもよくないですか?

そしたらだいぶ違うのに。

そんな気持ちから、すぐに書き直せないでいると・・・・。


「この調子だと今日も江田ちゃんちのご飯かな〜。食費が浮いて助かるな〜。わ〜い」


脅し文句が・・・・!


「へいへい、分かりましたよ。直せばいいんでしょ、直せば」

「よろしい」


おのれ、今に見ておれっ。
 

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