36.8℃の微熱。
「この学校の先生もそういいう傾向があるんだけど、なんでそうなるの? って疑問そのものまでは答えてくれない」
「うん、確かにそう!」
思わずうんうんと頷きたくなる。
学校の先生も俺様魔王も“こうだからこう!”みたいなところがあったりするもん。
「よく見てみて? 江田さんが自力で解けた問題には、先生は赤ペンを使ってない。けど・・・・」
「あっ!」
「そう、応用問題になると赤ペンが入る。つまりは、先生たちはこっちが理解していることを前提にしているんだ。だから江田さんはそこでつまずいてしまう」
「・・・・そっかぁ!」
王子の説明は分かりやすい。
筋道を立ててきちんと説明してくれて、なおかつ分析力がすごい。
先生の欠点もあたしの欠点も、ものの見事にあばいてしまう。
・・・・もしかしたら、人の心の中を直感的に見通すという千里眼の持ち主なのかもしれない。
「だから、まずは長い目で克服していこう。江田さんには居残りが続いてキツいかもしれないけど」
「ううん!頑張る!」
王子と一緒なら。