ヤキモチ焼き彼氏くん♪
そうだ、
今日の本来の予定は“遊園地”。

りっくんが私のために計画を立ててくれたんだ。


「りっくんてさ、
私の好きなものよく知ってるよね~」


私は小さい頃から遊園地が大好き。

今、
いままでりっくんからもらった誕生日プレゼントを思い出してみると、
ほとんどと言ってもいいほど私の好きなものばっかりだ。

なんていうんだってこういうの…。

“エスパー”だっけ?


「なんでって…そりゃぁ、
まぁ中学の3年間ずっと一緒だしね。
鞠乃はなんだか、
好きなものがあると目が輝くっていうか、
なんかわかりやすいんだよね」

「そうかな?」

「うん、
その時の鞠乃がめっちゃくちゃかわいいんだなー」


りっくんが私に「可愛い」なんて言ってくると思ってなかったからちょっとびっくりした。


「かっかわいくなんかないよ?!」


私なんかより莉都のほうが可愛いし、
美人だしね?
実際に。

莉都は性格は男っぽいけど、
外見は完璧だし。

そんな莉都にも言ったのを聞いたことのない言葉を、
この私にりっくんが言ってくれたのが嬉しかった。


「お2人さん?」

「ふぇ?!」

いきなり私とりっくんの間に充の顔が飛び込んできたもんだから、
間抜けな声を出してしまった。

「2人の世界に入んないんでいただきたいんですが…、
俺と莉都どうすればいいのかわかんなかったし」

「別に2人の世界になんか入ってないよ?!」

私は手を左右に動かす。

「えー、
だってさ鞠乃ってば顔赤くして嬉しそうにして律の顔見つめてたじゃんかぁー」

「そっそれはそうだけどっ!
だけどりっくんがただ私に「可愛い」なんて言い出すからいけないんだもんっ!!!」
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