今、空に太陽は昇っていますか?
「明日から帰り、お前の教室まで迎えに行くから待ってて。」

「は、はい…。」

「あと…。」

そう言って先輩は手を差し伸ばしてきた。

そして、顎で何かを促すように合図をし、私は後ろに隠していた退学届を手渡した。

先輩はそれを手に取った瞬間、破り窓から投げ捨てた。

そして再びソラを見上げた。

その顔は何故か少しだけ悲しそうに見えた。

だけど、まだ何も知らない私は、先輩の悲しそうな顔の理由も聞かず、ただ舞い上がっていたんだ。
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