今、空に太陽は昇っていますか?
【次の日】

帰りのHR中、前の戸が勢いよく音を立て開いた。

「おい!美月帰るぞ!」

「君は何なんだ?!突然!!まだHR中だぞ!」

そう担任が声を上げると北山先輩は担任を睨み付け、もう一度私に声を掛けた。

「早く行くぞ。美月。」

「はい!」

「てかお前、前靴無くなったって言ってたよな?」

先輩はクラス中の人を睨み付けながら、低い声で言った。

私は戸惑いながら頷いた。

「わかってるよな?お前ら!!」

そう言って、戸惑う私の手を握り、暗くて嫌な教室から連れ出してくれた。

私をいじいめている子達が青ざめながら、目を丸くして驚いている様子だった。

北山先輩は突如現れた私のスーパーマン。

大好き。

本当に本当に大好き。
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