今、空に太陽は昇っていますか?
「北山先輩〜帰ろう☆」

「…あぁ。」

「あの〜どうかしたんですか?糸井先輩と何話してたんですか…?」

「別に。」

俺の頭の中は、空の事でいっぱいだった。

もうあの約束も、俺の事も忘れていると思っていた。

まさか、覚えていてくれたなんて。

今すぐ空に会いに走り…

抱きしめたい。

今まで俺を忘れずに待っていてくれた空に、
『ありがとう』

って伝えたい。

俺もずっと空の事想っていた。

ずっと会いたかったと伝えたい。

愛していると叫びたい。

空への想いを閉じこめていた気持ちが、今にでも溢れ出してしまいそうだった。
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