今、空に太陽は昇っていますか?
「…ごめん、俺…もうお前の事、忘れてたよ…。今も糸井に言われて仕方なく来たし。」


『忘れていた…』



その言葉がとてもショックだった。

私は…

自然に消えゆく記憶を忘れぬよう必死になって、部屋中の壁に陽との約束の日を書いて貼っていた。

おかしいとか思われるかもしれないけど、そうでもしなきゃ私の記憶は消えてしまいそうで不安だったから。

陽との思い出も、毎日毎日繰り返し思い出していた。

そうじゃなきゃ、陽との大切な思い出が消えてしまいそうで恐かったから。















本当に…

本当に…

毎日が、

怖かったんだよ…
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