今、空に太陽は昇っていますか?
空と名前が呼べない…

呼んでしまったら、今すぐにでも抱きしめてしまいそうだったから。

直視が出来ない…

空への罪悪感が溢れ出しているから。

けど分かる…

俺の愛しい人が、悲しそうな顔をしていること。

俺の愛しい人の純粋で綺麗な瞳から、ポロポロと涙がこぼれ落ちていること。

寒さと悲しみで、傘を持つ手が震えていること。

胸が痛んだ…

親父が罪を犯した時よりも、警察に捕まった時よりも、どんなことよりも俺には感じた事がない程の痛みだった。
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