今、空に太陽は昇っていますか?
「あの事言わなかったの?」

「…うん。」

「俺、北山に言ってくる。空の病気の事。」

「駄目!!!いいの、もういいの。」

ただただ泣き叫ぶ私を海斗はずっとずっと抱きしめ、守ってくれた。

暖かかった。

冷えた心と体が、海斗の優しさで暖まった。













少し落ち着いた空は、何かを取り出そうと鞄の中を探していた。

空が取りだしたのは、ハサミだった。
< 249 / 317 >

この作品をシェア

pagetop