今、空に太陽は昇っていますか?
「お父さん、私結婚する事になって家を出る事にしたから。」

嘘をつき、無理に笑顔を作った。


「えっ?!誰と?学校は?もしかして…北…」

「糸井海斗!お父さんも知ってるでしょ?」

私は、お父さんの言葉に被せて言った。

陽じゃないよ…

陽じゃない。

「あぁ、彼か。」

お父さんは安心したのか、息を一つ吐いた。

「そうか…。」

「うん、学校は今月いっぱいで辞める。」

「…美空は今、幸せか?」









その問いに、言葉が詰まった…。











「う、うん…。」

「なら良かった、おめでとう。」

「うん。」

やっぱり、反対とかしないんだ…。

分かってはいたのに、少し悲しかった。
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