今、空に太陽は昇っていますか?
「誕生日おめでとう!」

そう言って、陽は屋上の扉を勢いよく開けた。

「わぁ〜綺麗…!」

「俺、プレゼントとか何がいいのか分からなくて…ごめん、こんなんで。」

「凄い…一番のプレゼントだよ。」

以前来た時とは別に、目の前にキラキラとした綺麗な光が見えた。

真っ暗な空に輝く星達。

お店やお家の窓から見える光。

全てが合わさって町中が光輝いていた。

陽がよくここへ来ていた理由が分かったよ。

自分の悲しみや悩みがちっぽけに感じた。

しばらく2人で柵に寄りかかり、夜景を見ていると、陽が口を開いた。
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