今、空に太陽は昇っていますか?
「美空ちゃん、そろそろ、敬語辞めない?」

「あ〜はい!…うん!」

「呼び方も、変えない?糸井先輩って長いしょ!海斗でいいよ。」

「海斗…。」

「俺は…何て呼べばいいかなぁ?」

「じゃあ、美空で…。」


その時、海斗はソラを見上げた。

その横顔を見て、私は陽を思い出した。

陽もよくソラを見上げていたから。

「なんか、美空ちゃんって、ソラみたいだよね。見ていると、元気を貰えるってゆうか…。」

前にも聞いた事があるセリフ。

初めて空に太陽が昇った、あの日の事。

「あっ!空って呼んでもいい?」

私は完全に陽と海斗をダブらせて見ていた。

久しぶりに聞く『空』とゆう言葉に心が震え、自然と涙がこぼれ落ちてきた。

「えっ?!嫌だった?ごめん…。」

「いいえ、違うんです…ごめんなさい。…空でいいです。」

「空。泣かないで。」
そう言って、海斗は私の涙を拭き取った。

私は、昔の陽と同じ優しさをくれる海斗に、甘えてしまったんだ。











海斗に出会い、海斗に会っている時だけは、陽の事を思い悲しくなる事が少なくなっていた。











海斗は…私の…。
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