今、空に太陽は昇っていますか?
俺の目には、空しか映らなかった。


綺麗な黒髪――…

優しい笑顔――…

明るい声――…


何もかもが、昔と同じだった。

「なぁ、空!」

だが、その男の言葉により、一瞬にして黒く濁ったものが、俺の心に舞い戻った。

俺だけが呼んでいた特別な言葉。

空…。

腹が立った。

俺の空だ。

俺の空…。

なんで、てめぇ〜が空って呼ぶんだよ!

なんでだよ…。


2人は楽しそうに話しながら歩いている。
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