今、空に太陽は昇っていますか?
空は、奴の殴られた傷を心配そうに手で触れている。

その上に奴は手を重ね、微笑みながら

「ごめんね、空。大丈夫だった?僕、格好悪いね。」

なんて言っていた。

空も首を大きく横に振り、

「カッコイイよ!海斗は大人だよ。」

なんて言っている。

はぁ?バカか?!

男として、最低だろ。

女の一人も守れないなんて。

俺なら、ボコボコに倒す。





死ぬ気でお前を守る。




それ程、お前は俺にとって大切なんだ。



…なぁ、空。



俺にお前を守らせてくれよ。

俺にはお前が必要なんだ。

心の中で、そう何度も何度も呟いた。

けして、声には出せない俺の本音。
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