今、空に太陽は昇っていますか?
<ポンっ>

頭を誰かに叩かれ、後ろを振り返った。

「空〜何、ため息ついてるの?」

海斗が卒業証書を入れる筒で私の頭を軽く叩いた。

「あっ!海斗〜卒業おめでとう☆」

海斗の後ろに、数名の女の子達が写真を撮ろうと待っているようだった。

「あのぉ…糸井先輩、一緒に写真を撮って下さい。」

「あーごめんね。今ちょっと無理だわ…。後でもいいかな!?」

「…はい…わかりました。」

そう言って、女の子達は残念そうに玄関の方へ戻って行った。

「いいの…?私待ってるから、後でも大丈夫だよ!」

「いや、空が先。」

「あぁー!凄い〜。ボタン全部無いね!」

そう言うと海斗はポケットから何かを取り出した。
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