今、空に太陽は昇っていますか?
「はい。」

海斗が差し出した手のひらには…












一つのボタンが乗っていた。

「第二ボタン!」

「え?!私に?!」

海斗は頷いた。

「私…彼女じゃないのに、駄目だよ…。」

「空に貰って欲しい。」

「でも…。」

「僕、今でも空の事が好きなんだ。」

「けど、私…他に…。」

「分かってる。このままでいいから。いつか…。」

「…う、うん。」

そう言って、海斗の手のひらにあるボタンを取ろうと手をかざした瞬間…



手を引かれ、きつく抱きしめられた。

自然と涙が溢れてきた。

久々に感じる人の温もり。

…温かかった。

「海斗のお陰で、毎日が凄く楽しかった。海斗に出会えて本当に本当に良かったよ。ありがとう。」















海斗は、私の居場所と沢山の友人を残してくれた。






実際、不安な事など一つもなかった。









本当にありがとう、海斗。
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