アイスクリームパニック
そんなゾンビのようなユキを一人の青年が見つけた。

「どうしたの?」

ユキのあまりの形相にたじろぎながらも、青年は心配して尋ねた。

「大丈夫よ。私はアイスクリームを買いに行くだけなんだから」

ユキは青年の方も向かずに答えた。

「僕のうちにはたくさんのアイスクリームがあるよ。おいで」

「本当?」

「本当さ。さぁ」

出会ったばかりの青年はユキの手をとった。ユキは少し不思議に思ったが、アイスクリームには代えられない。迷わず青年に引かれていった。
< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop