蝉時雨を追いかけて
さて、今回の話では、重要な人物の死がありました。

終わり方としては、青春小説らしくない、すっきりしないものだったと思います。

このラストは最初からほぼ形が出来ていたのですが、3回くらい書き換えました。

ここでこいつが死ぬのはどうなのか。

死なずに済む方法はないのかと考えたのですが、結局こういう形で落ち着きました。


あと、タイトルにも触れておきましょう。

蝉時雨を追いかけてというタイトルにはいくつかの意味があります。

まずひとつは、ずっと追いかけてきた人物が蝉時雨に死ぬこと。

それから、「はかない命」という意味も込めました。

蝉は1週間で死んでしまうが、人間だって無限の命を持っているわけじゃない。

死ぬときは案外簡単に死んでしまうものなのだと。

蝉時雨とは、蝉がいっせいに騒ぎ立てること。

今回はなかなかタイトルが思いつかず苦戦しましたが、なかなかいいタイトルになったんじゃないかなあと自画自賛してみます(笑)
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