蝉時雨を追いかけて
「大丈夫、ハンデはあげるよ。僕は北村さんと組む」


 拓馬はまたパンツを見せてくる。はっきり言って、うざい。それより、なんで北村麗華?


「はあ?」


「でもそれくらいではハンデにならないか」


「それでいいわよ」


 おれたちの間におかっぱが割り込んできた。

激しく動いたので、白い汗がおかっぱ頭の先からしたたり落ちた。

なんだ、この白いの……はっ、まさかふけ!?


「おい、おかっぱ!」


「いいじゃない。ヤりましょうよ。オレたちの実力も知っておきたいじゃない」


 いや、それもそうだけど、それよりおれのテニスシューズに白いのが!


「決まりだね。さっそく始めようか。北村さん!」

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