馬鹿寮長と天才不良
まあ無事誰にも見られる事なく寮の自分の部屋までやってきました。
うん、私運だけはバッチリだから。
「あー重かった」
「ギャン!」
那智君は私を担いでいた肩を押さえながらまわした。
いきなり床に無造作に落とされた私は頭を強打した。
コンチクショー。
「で、ここまで担いで来てあげた俺にありがとうの言葉は?」
・・・もとはと言えば那智君が私に水をかけるから。
<ガシッ!
「お・れ・い・は?」
「わぁ〜い、わざわざ私をここまで運んでくれてありがとう。やっぱり那智君って優しい〜」
私の頭をガシッ!と片手で掴むとそのままめっちゃ力をいれてきたので私は慌ててお礼を言った。
この人は性格悪い!
見た目イイケド性格最悪!
や、でもここまで運んでくれたし・・・や、もとはと言えば那智君が・・・アレ?結局私悪くない・・・なんで私あんな仕打ちを?
あ、なんかない頭を使ってたら頭痛くなってきた。
私は額に手をあててため息をはいた。
「何百面相してんの藍華」
百面相していた事は置いといて、原因は那智君なんだけど。
「・・・なんか、いろいろと疲れた」