馬鹿寮長と天才不良
な、なんだろその反応
すると那智君は口元を右手で隠して肩を震わせた。
って・・・
「なんで笑うの?」
どこに笑う要素があったのさ!
私が少しムッとしてきくと那智君は笑いはやめたものの口角はあげたままこっちを見た。
「だって、そんなにきっぱりと言うからさ」
だからって笑わないでよ!
「少しぐらい迷わないの?普通はそうだけど」
迷う?
別に迷う必要がなかったし・・・。
「私、普通じゃないから」
「あー、そうだね。
俺達のコト恐がらずに普通に接するし、ケガをしていたら大慌て」
ゴロンと那智君は後ろに倒れて寝そべった。
「依璃亜が藍華を選んだ理由、何と無くわかったよ」
そう言って那智君がフッと微笑んだのを私は知らない。
ここからじゃテーブルで見えないから。
「藍華、俺が学校に行かない理由は、俺に罪をなすりつけた奴なんかと同じ空気を吸いたくないから」
あー、那智君らしいかも(笑)
そこまでは私は普通に聞いていた。
だが次の言葉で焦ることに。
「そいつが俺の前からいなくなれば、学校行ってもいいよ?」
え゛?
「うん、無理だよね?とゆーわけで俺は行かないし体育祭なんかも出ないから」
「や、ヤダ!出てよ!」
じゃなきゃ私が留年に・・・!
「留年しちゃうのは藍華の自業自得でしょう?」
確かにそうだけど!
そうなんだけど!!!
「出てよ!!」
「ヤダ」
それから私が那智君に頭を掴まれて強制的に部屋を追い出されたのは後の話し。