馬鹿寮長と天才不良
あ〜あ・・・また説教かな。
鳴海先生、普段は優しいけど怒ると恐いもんな・・・。
「・・・あ」
那智君のクラス前に来た時だった。
ふと中を見ると三人ほど生徒が残っていた。
そのうち一人は稲葉君だった。
そのまま通り過ぎようとした私だったが、耳に飛び込んできた言葉に足を止めた。
「は!?じゃああの時の犯人冴宮じゃねーのかよ?」
・・・・・・は?
過ぎ去ろうとした足をピタリ、と止めると私はバッと身を縮め話に耳を澄ました。