馬鹿寮長と天才不良
「那智に何か用?」
「ん・・・ちょっとね・・・」
「・・・・・・那智は結構負けず嫌いなんだよ」
「へ?」
な、なんだ唐突に?
「だから、自分を嵌めたりした奴がいたらやり返さなきゃ気が済まないんだ」
「か、楓君?」
「この寮の家訓、知ってる?」
え、家訓ですか・・・?
「えっと・・・目には目を、歯には歯を、やられたら倍返し!!・・・じゃなかった?」
初めて知ったときは驚いて三度見しちゃったよ・・・。
「そ。だから、那智はやり返す事に反対は絶対しないんだ。それは自分のことでも一緒」
「・・・楓君。もしかしてわかってたの?」
まさかと思いながらも聞いてみる。
「何が?じゃあね藍華。おやすみ」
そう言うと楓君は去って行った。
・・・謎だよ楓君!!