MH
手術室天井から、機械の腕…マニュピレーターが伸びてくる。

その先にあるのは注射器。

その針が、本城隼人の首筋に突き刺さる。

「つっ!」

痛みに顔を歪める隼人。

ただそれだけ。

それだけで手術は終了する。

注射器より隼人の体内に注入されたのは、肉体改造用ナノマシン。

体内を駆け巡るそれにより、隼人の肉体は細胞レベルで『人でなきもの』へと改造されていく。

鋼の骨格。

強化繊維の如き筋肉。

あらゆる衝撃に耐える皮膚。

より強い圧力で流れる血液。

何もかもが人間を超越したもの。

何もかもが人工のもの。

ほんの数秒で、本城隼人の肉体は改造人間へと変貌した。



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