MH
その結果がこの結末だ。

「殺せ」

私は言う。

「このままにしておけば、体内のナノマシンで私は再び修復される。とどめを刺さなければまた復活するぞ」

「……」

隼人は私を見下ろし。

「高槻真琴」

手を差し伸べた。

「貴様、逃げられると思っているのか」

「何だと?」

驚愕する私に、隼人は憂いを帯びた視線を向ける。

「人の命を奪った罪は、自らが死んだ程度で償えるものではない…それはただの逃げに過ぎない…恋人を自ら死なせた事から逃げ…今また逃げるつもりか」

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