涙。(短編)
「ここ?美香んち…」
「うん、どーぞー。」
今日は初めて夕貴が私の家に遊びにきた。
階段を上り、部屋まで案内する。
「なんか…女の子の部屋っぽい…」
「女の子の部屋なんですけど。」
「あはは!わかってるってムクれるなってっ」
へー。とかふーん。とか言いながら夕貴がキョロキョロと歩き回る。
「ちょっと!あんまりジロジロみないでよぉ~恥ずかしいじゃん。」
「え!?なんか恥ずかしいものでもあるの?」
「な、ないよぉ!」
「怪しいなぁ…あれ?これ…」
スッと本の間から出てきた便箋。
表には夕貴の名前…